焦りながらだらだら

火傷してもいいから書かなきゃと、リハビリになるのかもわからない文章を書きます

悪いことばっかりじゃなかった

仕事場上、お客さんは30代〜60代の女性が多いです。自分の欲しいものを伝えてくれないのも困りものですが、自分の話が止まらなくなる人ももちろんいます。それでもある程度お金のある方が多いので品のいい人もいました。

そんな中でも特に印象に残った人を思い出しながら紹介します。

 

お話大好き地方組

やっぱりどことなく違うんですよね。大体2~3人で行動していて、ちょっと荷物が多い。母娘っぽいな、と思うと大抵娘さんがお母さんの行動に文句つけるか、「はやくして!」と急かしてました。
大体60代くらいのおばあちゃん世代になってくると、自分のものにとても自信をもってます。高い安いではなくて使い勝手のいいものに対しての評価が物凄く高いです。

 

おばちゃん「これはね、近所のお店で買ったんだけど本当にいいのよ!」
私「すごく軽そうですもんね~やっぱり長く歩くにはこれくらいじゃないと足疲れちゃいますよね」
おばちゃん「そうなの!ずーっと歩かなきゃいけないでしょ?田舎と違って東京は地面固いし…これ履いてたら全然疲れないのよ!」

 

軽いの至上主義。さて、ここからどうやって今履いてる靴よりもはるかに重いやつを売ろうかと考えます。だいたいは製品の説明しても「でもね~」と断れることがほとんどでした。中には「騙されたと思って!」と履いてもらった結果、購入につながった経験もあります。やりました。

 

 

ちょっと待って!それ商品! 

最近外国人客が増えてて喜ばしい反面、やっぱり文化の違いですかね、ディスプレイ品の扱いが雑。一番下の棚の靴なんて、そのまま足突っ込んで履く人がいました。
もう、驚愕。かかとは踏みそうになってるし、履けないってわかると足をぶらぶらさせて棚に商品を落とすんです。言葉も出ませんでした。

これも売り物になっているという感覚がないらしいと聞きましたが、それはそちらのお国柄でしょう!

 

 

ここでも起こるか爆買い

家電製品の爆買いはよく聞きましたけど、ファッションにももちろん適用されるんですね。違う売り場での出来事なのに、一瞬にして「○○万売れた」って話が飛んできます。
ああいう買い方って、自分のためというよりもほとんどがお土産だそう。

でも、ここはサイズが命。売る側としてはそこを一番気にしているのに、彼らはデザインと足が入ればいいというような考えで買っていきました。それで10足とか普通に買っていくので嬉しいような不安なような複雑な気持ちです。頼むから使用済み返品はしないでくれ。

 

 

最後はちょっと嬉しい話

ただでさえ英語出来ないのに、外人さんの接客なんて無理!
アレルギーのように避けていた道でしたが、ある日1人のヨーロッパ系のお姉さんを接客することになりました。結果的にそのお姉さんは1カ月の間に3回来店して、担当ブランドのものを6足買ってくれました。

会話が拙くとも、tryなど簡単な単語を使ってくれるので必要最低限の接客はできました。ですがここで問題、彼女のサイズがわからない。サイズいくつ?と聞いてみても、なぜだか彼女自身がよくわかってない。なんで!
ただでさえ外人接客でテンパっているのに、余計わけわからなくなってしまい焦りまくってました。サイズ測る機械はあるけれど、それを英語で説明などできない。結局、ディスプレイ品を履かせて大体のサイズを測りました。

彼女には私の慌て方が好評だったのか、始終ニコニコしながら私を見てました。とりあえず頼まれた商品を出して、何とか購入まで導けました。
会計が済んで、さて商品のお渡しというところで彼女はまた違うデザインのものを見てます。どうも、買うか買わないか悩んでいるよう。

悩んでいるなら背中を押してやればいい。ここで私の数少ない単語力を披露するときでした。「cute」「nice」「last one!」そしてジェスチャー。ああ、悲しき英語力。
でも、last oneが聞いたのか、彼女は決心して買ってくれました。
絶対にまた来るわ、的なことを言って、ナイスバディな体を振りながら帰っていきました。

 

その言葉の通り、数週間後に彼女はまた来て、その2日後にもまた来てくれました。
あの二の舞は踏むまいと、私は通訳さんを呼びましたが。

 

 

サービス業のいいところは、こういうちょっと印象に残ることに出会えることですかね。